下着もコーデを楽しむ

上下別々でもいいんです!

ブラジャーとショーツはおそろいをセットで着用・・・。
女性にとっては当たり前で、上下別々の下着を着けることはどちらかと言えば「恥ずかしい」ことだったそんな常識が今崩れ始めています。
あえて上下異なる色や柄、デザインなどを選ぶ20~30代の女性が急増中。
洋服感覚で組み合わせを楽しみ、ルールにとらわれないのがオシャレという感覚もあるようです。

「これかわいい!選べておもしろい」

ワコールの直営店ブランドの「アンフィ」が新たに立ち上げたインナー・コーディネートショップ「アンフィ フルフル」では、ブラジャーとショーツをセット売りせず、自由に組み合わせて購入できるようになっています。
売り場は色ごとに陳列され、1つの色に対して3種類のブラジャー(2,052円~)と12種類のショーツ(972円~)の36通りが用意されています。
もちろん、色をミックスして選ぶこともできるので全体の組み合わせは1万通り以上にもなります。

ルール外しておしゃれ

『自由と開放』をテーマにしたこのお店のターゲットは20代後半~30代。
「学生時代にルーズソックスをはき『コギャル』が誕生して流行を発信するなど、常識にとらわれない世代。下着に対しても『自由に楽しみたい』という潜在意識があるはず」とみています。

上下セットで購入するとこはほとんどないという都内の会社員の女性は「上下それぞれ、気に入ったデザインや着心地を重視して、自分なりにコーディネートして選んでいる」と話しています。洋服さながらの選び方ですね。

開店から約1ヶ月の反応は上場で、売上は予算費2.5倍で推移し、既存の同系列のブランドでは、1枚のブラジャーに対してショーツの購入は1.1枚ですが、同店では2枚弱まで伸びているのだそうです。

選び方も人それぞれで、中には濃いピンクのブラジャーに黒のレースのショーツを組み合わせて購入した人も。

ワコールはマガジンハウスの女性ファッション誌「ギンザ」と共同で、別のブランド「インカラット」でも同様の提案を実施。
ギンザの1月号では、赤と黒、水色とピンクなど、上下異なる色の組み合わせを紹介しました。

「ルールなんてなくて、私がルールという気持ちで選べばいいという視点で作った」(ギンザの横山佐知副編集長)

そごう・西部が昨秋から全店導入に向けて取り組み始めたのが、下着売り場の中でショーツだけ集めたコーナーの展開。通常、各ブランドの売り場の中に展開されるショーツを1ヶ所に集積し、ブランドに関係なく好きなものを選べるようになりました。

100型を集める西部池袋本店(東京・豊島)では「オレンジや青といった鮮やかな色が売れるなど、反応がファッションと近くなってきた」と川口美代子シニアバイヤーは語ります。
「下着でも、売り場の鏡の前で自分の体にあてて見ながら選んでいる」とも。

服は高くて購入できないブランドでも、例えば「エンポリオ・アルマーニ」のレースbのショーツは2千円台。自分のための手の届くぜいたくができる点も女性の心に響くようです。

一足早く上下別々の買い方が浸透しているのはアメリカ。
ファッションブランド「アメリカンイーグル アウトフィッターズ」の姉妹ブランドで下着を扱う「エアリー」は、2012年春の日本上陸当初からブラジャーとショーツを別々に販売しています。

「30代半ば以上は『デートと言えば』『クリスマスディナーと言えば』というような“決まりごと”があったが、若い世代にはそれがない」。
ハースト婦人画報社の高橋奏子さんは、下着選びにも同様の傾向があると指摘する。「これにこれを合わせれば『無難』『鉄板』」といった着こなしの方程式がなくなり、逆にルールにとらわれないとがおしゃれという雰囲気が出てきた。

「女性のブラジャーとショーツてゃ上下セットであるべきだと思う」は64.1%。
情報サイトのマイナビニュースが昨年7月に男性を対象に実施した調査で「そう思う」「まあまあ思う」と答えた割合です。変化する“女心”に対して、男性の意見は保守的。男女の思いは平行線のようです。

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